メジャーリーグ物語 海を渡った野球人

メジャーリーグMLB アメフトNFL

   

0911

フェンウェイパークに、今日も流れる『もぐらの唄』 田澤純一崖っぷち人生に共感  




今季もメジャーで屈指の熱いファンを抱えるレッドソックスのブルペンを支えたRHP田澤純一。

フェンウェイパークのマウンドに田澤純一が上がるたびに、登場曲『もぐらの唄』(EXPRESS)が流れる。レゲエ調のリズムが耳に心地良く、昨年も地元で問い合わせが殺到したという。

「登場曲を決めるように言われて、日本語の歌がいいなと思って色々探したんです。偶然見つけて、歌詞が気に入って。こんな風になれたら、いいなぁと思って選びました」と田澤。


田澤と同じように海を渡った一村順子さん(スポーツライター)のレポートが熱いので紹介したい。



おせっかいと言われても、ボストンの人々にも、歌詞の日本語訳を是非、知ってもらいたい。なぜなら、その内容が、田澤の“来し方”と思いっきり重なるから。まるで、彼の波瀾万丈の野球人生、そのものみたいな歌だからだ。

♪やりたい事やりたいように 燃えてんだ 
まるで太陽のように
出来ない後戻り


まず、歌いだしからして、これ。やりたい事やりたいように。その通り。
田澤は、社会人野球から日本プロ野球を経ることなく、ダイレクトにメジャーを目指した。

出来ない後戻り。その通り。
田澤のメジャー挑戦をきっかけに、ドラフト指名を辞退して海外のプロ球団と契約した選手は、当該球団を退団した後も、大卒、社会人は2年間、高卒選手は3年間、日本の球団と契約できないルールまで出来た。批判も浴びた。誹りも受けた。だが、信念を貫いて海を渡った。2年目の春には右肘靱帯再建手術。決して順風満帆ではなかったが、目指す道を真っすぐに歩いてきた。


♪しない脱落 したい活躍 どん底に落ちてもそこからRise Up
思考錯誤 決めた覚悟 3日もたなきゃ それは鼻くそ


昨年(2012年)は、マイナーとメジャーの間を行ったり来たりの日々だった。チームの中で、まだ絶対的な地位を確立していなかったのだ。

田澤は遠征に出る際に、自分のロッカーをそっと整理整頓していた。万一、遠征中に非情のマイナー行きを告げられた時、クラブハウスの用具係が荷物を出し易いように。活躍していても、夏場までは心許なさを抱えながらのメジャー暮らしだったと思う。でも、試行錯誤を繰り返しながら、終盤には「自分の投球ができれば、やれる」という手応えが生まれたシーズンだった。


♪出来ない後戻り 諦めたくないこの思い
不安という名の荷物背負いながら でも立ってんだって今ここに
辞めてたまるか 金が貯まるか 穴にはまるか下がるか 上がるか
勝利の女神俺に笑うか 描いた夢最後に叶うか


初めてメジャー開幕を果たした昨年は、時速97マイルの剛速球と落差あるフォークを武器に、必要不可欠な戦力としてマウンドに立った。

田澤の登場は、抑えを務める上原浩治と共に、“勝利の方程式”の一角を担っており、つまり、『もぐらの唄』は、本拠地球場に勝利の予感が漂う中で流れる定番のメロディーということになる。

昨年6月になって、渡米5年目で初めて日本から家族を呼び寄せたという。これまでとは違って、メジャーに定着した自信があるからこそ、チケットを手配できたのだ。

揺るぎない地位を確立している田澤だが、それでも、不振や故障で戦線離脱する者が、跡を絶たないこの世界。数年前までバリバリのレギュラーが、マイナーでもがき苦しんでいることも、珍しくない。上がるか、下がるか、日々息詰る勝負を重ねながら、田澤は、更にワンランク上を目指して、自らの投球スタイルを築き上げている。

最後に、何度もリフレインされる印象的なサビの部分を。

♪この先もいろいろあんだろう それならその度にがんばろう
転けそになっても踏ん張ろう そうやって俺は強くなろう
何か残すため Born & Grow 決めたら最後までやり遂げよう
泣いても笑っても人生は一度きり


田澤は、自分の野球人生を「常に崖っぷち」と表現したことがある。横浜商高時代は、プロはともかく、社会人からも声が掛からず、野球とは全く関係のない仕事で就職するつもりで、内定も貰っていた。

「たまたま、練習を見に来ていた人が声を掛けてくれて、拾ってもらった」(田澤)、いわば、”滑り込み”の形で、社会人の新日本石油で野球を続けることができた。

とはいえ1年目は、芽が出ず、キャッチボールの相手にも事欠き、黙々と壁に向かって投げていたこともある。社会人で野球で成績が出ず、通常業務にシフトされるのでは、という危機感は常に背中合わせだったという。

まさに、この歌詞の通り、何度も、何度も、転けそうになっては、踏ん張り、そうやって強くなってきたのだ。

この先も、色々あるだろう。初めて開幕からメジャーの舞台で戦い続けている今季も、疲労が重なったり、不用意な1球を悔やんだり、試行錯誤は、まだまだ続いている。泣いたり笑ったりしながら、田澤の心から、この歌のスピリットが消えることはないだろう。





ブログランキング・にほんブログ村へ
関連記事

Posted on 2014/09/11 Thu. 07:30 [edit]

CM: 0
TB: 0

« 【悲報】Cハードウィック今季絶望 チャージャースの元プロボウラー  |  ポストシーズンへ正念場のマリナーズとロイヤルズ »

コメント
コメントの投稿
Secret

トラックバック
トラックバックURL
→http://takoyaki7985.blog.fc2.com/tb.php/1318-9039387d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

筋書きのないドラマ《スポーツ》の魅力を発信しています。

最新記事

TAG LIST タグリスト

Category

カテゴリークラウド